ヨーロッパのアジア人差別の多い国・少ない国

ヨーロッパのアジア人差別の多い国・少ない国

ヨーロッパは海外からの移民が多く、グローバル化して久しいですが、未だに日本人を含め、アジア人などに対する人種差別は根強く存在します。

アメリカは、ちょっとしたことでも人種差別ではないかとネットが炎上するくらい敏感になっている人達もいるなど、やっていけないことだという認識が定着している印象ですが、ヨーロッパはまだ疎い人も沢山います。

初めて差別に遭ったときは、なぜ見下されるような扱いを受けなければならないのかと不思議でしたし、驚きました。

日本人の私が海外旅行中や、実際に住んでみて普段の生活の中で経験したヨーロッパのアジア人差別の実態を、イタリアやドイツなど国別にお伝えします。

ヨーロッパと一口に言っても、国によってアジア人差別の多い国と少ない国があります。




ヨーロッパのアジア人・日本人差別

日本人がヨーロッパを受ける可能性のある人種差別は、アジア人差別です。彼らは、私たちが「日本人だから」という理由で差別するのではなくて、「アジア人だから」という理由で差別します。

ネットでは、日本はヨーロッパでも好かれているから日本人だと言えば差別されないと主張する人がいますが、長いヨーロッパ生活の中でそう実感したことはありません。

確かに、日本という国に対して、特に嫌な感情を持っている人というのはほとんどいません。しかし、人種差別をする人からすれば、私たちが日本人だろうと、中国人だろうと、韓国人だろうと関係のないことなのです。

差別する人というのは、「私は日本人だ」と言ったところで「いや、アジアはどこも同じだから」と言います。今まで何度も言われました。

「アジアはどこも同じ言葉を喋ってるんでしょ?」と言われて、違う言語だと説明しても、「あー!フランスのフランス語とベルギーのフランス語も、ちょっと違うもんね。」と言われて、これはお手上げだと思ったこともあります。

そういうあまり世界を知らない人たちというのは、根底に「アジア」という漠然としたイメージのみを持っています。

なぜヨーロッパでアジア人が差別されるのか

なぜ何もしていないのにアジア人だというだけで差別されるのだろうと思い、知り合いの現地の人達にどうしてだと思うか聞いてみたところ、3つの意見が出ました。

大人しそうだから

アジア人は欧米人に比べて、体型が華奢で小柄な場合が多いからではないかという意見です。

大人しくて言い返さないように見えるということですね。それを聞いてから、少しでも威厳が出るように胸を張って歩くようにしています。

若く見えるから

日本に住んでいても、年を重ねるうちになめられなくなっていったり、大人として扱ってもらえたりすることを実感すると思いますが、それは海外でも同じことです。

現地の人も30歳を過ぎてから公共の場での扱いが丁寧になったと言っていました。

アジア人は、実際の年齢よりも若く見える場合が多く、差別をする人達の中で一番多い若者層と同じくらいの年齢に見えるからではないかという意見です。

確かに「日本人は20歳から40歳くらいまでみんな同じくらいの年齢に見えるよね」と言われたことがあります。

相手は誰でもいいから

多かった意見は、「差別するような人達は、同じ白人同士でも何かしら悪口言ってくるんだよ」というものです。

嫌がらせやからかいをするのに理由は何でもよく、人種はその一つに過ぎないということです。

ヨーロッパのアジア人差別の多い国・少ない国

各国の差別について書きますが、この記事での差別というのは蔑称やジェスチャー、公共な場所での不等な扱いを指します。例えば、順番を飛ばされた、入店を断られたケースなどです。

日本人旅行者の中には、「ニーハオ」と挨拶されただけで差別だと感じる人もいますが、「ニーハオ」という言葉自体は挨拶であり、差別としてではなく好意的に使っている場合もあります。しかし、ニーハオと言って馬鹿にするように笑いながら立ち去っていった場合などは差別に値すると考えます。

イタリアの差別

今まで行ったヨーロッパの国の中で特にアジア人差別が多いと感じました。

イタリアでは、あからさまに現地人と違う反応をされました。

スーパーのレジで、こちらから挨拶しても無視されましたし、後ろに並んだ現地人には愛想よく挨拶していました。現地の若い女性たちが、日本人の女の子二人を見ながら、クスクス笑っているのも見てしまいました。

一方で、優しい人も見ました。ベビーカーを押しているアジア人女性がドアを開けようとしているところへ駆け寄って、ドアを開けてあげたイタリア人女性がいて、こんな人がもっと増えるといいのになと思いました。

下の記事で書いたように、イタリアはいじめは少ない国なのですが。

日本は何位?世界のいじめが多い国ランキング

フランスの差別

フランスは、ガクトさんの件もあり、何か起こるかもと相当な覚悟をしていましたが、あからさまな差別はされませんでした。

レストランでも、座りたい席に座らせてもらえましたし、普通に接客してもらえました。無愛想な店員は多いですが、それは差別ではありません。

アジア人だからという理由ではなくて、フランス語が分からないと嫌な顔をされるというのはありました。

私の前に並んでいたヨーロッパ人が、英語で質問したら店員は舌打ちしていました。フランス人は、英語を話したがらないというのは本当のようです。

言葉や扱いではないので差別と言っていいのか分かりませんが、観光地ではない普通の町で、若い子に汚い物を見るような目でガン見されたの結構傷つきましたね。

イギリスの差別

イギリスは、都会で差別を経験したことはありませんが、田舎に行くと保守的な人たちが多くて露骨な差別をされるケースもあるようです。

外国人が沢山住んでいるロンドンなどの都会に行く分には、日本人もたくさんいますし心配いらないと思います。

オランダの差別

オランダは、レストランやお店などであからさまな差別を受ける可能性は極めて低いです。

オランダ人は人種差別がないと思っている人が多いですが、何が差別になるか分かっていない人が結構いるなという印象です。

オランダは、シンタクラースという国民行事で顔を黒塗りする慣習(ズワルトピート)があったり、「Ushi(ウシ)」というコメディアンが日本人の真似をしてふざけるテレビ番組や、審査員が差別的ジョークを言ったオーディション番組があったりして、アメリカなど他の国で「これは差別だ」と問題になったという話もありますね。

そういう意味では、差別に疎いと言われている日本と似ているかもしれません。最近では、ズワルトピートも国内で物議を醸しているそうです。

スペインの差別

スペインもお店などの対応は、基本的に良いです。

あまり東洋人がいないからか、他のヨーロッパの国以上に「アジア人=中国人」という決め付けている印象を強く感じますが、これは差別ではないですね。

また、スペイン人は黒髪・黒い目が多いので、他の国よりはアジア人の外見的特徴が目立ちにくいと感じました。

ベルギーの差別

ベルギーも旅行する分には、特に差別の心配はいらないでしょう。接客もヨーロッパの普通水準です。

ただ、西欧諸国の中ではあまり治安が良い国とは言い難いので、若者の集団には気を付けた方がいいです。韓国人のレポーターの実況中に、吊り目ポーズをする現地の若者が沢山映ったと話題になったこともありました。

ルクセンブルク

ルクセンブルクは、さすが世界屈指のお金持ち国家だなと思いました。生活に余裕があると、人にも寛大にできるということなのでしょうか。

私が体験しなかっただけかもしれないので、差別が全くないとは言い切れませんが、ヨーロッパで一番差別が少ない国かもしれません。

他のヨーロッパの国では、私が現地の人と一緒にいたら、私の方は見てくれないことがほとんどですが、ルクセンブルクでは私の方から見てくれる人が多かったです。

言葉が分からなくて何度も聞き返しても、優しい対応をしてくれて涙が出そうになりました。

ドイツの差別

ドイツは、ヨーロッパの中でも先進国で教育水準も高いので、公共の場所で差別を受ける心配はいらないでしょう。

しかし、通りすがりのいきがってる若年層に「チンチョンチャン(アジア人に対する蔑称)」とからかわれたりすることはあります。ドイツ在住日本人会で、ハーフの子供が現地の小学校で差別によるいじめにあった話も聞いたことがあります。

現地の大人が人種差別をすることは滅多にありません。いたとしたら、その差別をする人が周りから白い目で見られるでしょう。

近年のドイツは、ヨーロッパの中でも特に難民や移民が増えていて、賛成派も反対派もいますが、その不満を個人にぶつけてくるような程度の低い人は少ないです。

最後に

今まで短期・長期滞在含め、色々な国に行きましたが、どの国でも優しい人や親切な人は沢山います。差別に遭遇してしまって傷つくことはあるかもしれせんが、そんな意地悪な人ばかりじゃないということは常に心に留めておきたいものです。